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2009年3月13日 (金)

Vol.42 ベビーリーフと亜鉛

フードサイエンス研究所 所長 理学博士 大坪 路弘 (ここをクリック)

亜鉛は5大栄養素の一つで、体内に約3g(1円玉3個分)含まれます。亜鉛は、細胞増殖に必要な酵素の成分で、欠乏すると細胞増殖が停止し、成長の停止、脱毛、皮膚のカサカサ、味覚障害、精巣の発達不良、創傷治癒の遅れ、免疫機能の低下、神経活動低下などの原因となります。

Photo_2研究所では、「餌の亜鉛を欠乏させると、マウスにどのような影響を与えるか」を動物実験で検討し、第19回日本微量元素学会学術集会(東京、2008年)で大田黒弥沙研究員が報告しました。

生後4週のマウスを、亜鉛摂取グループ(+Zn)と非摂取グループ(-Zn)に分け比較しました。その結果、第一に、両者間の体重に大差が生じ、(-Zn)グループの体重は増えませんでした。臓器所見では、(-Zn)グループのマウス精巣は(+Zn)グループに比べ半分の重量しかなく未発達でした。最も驚くべき結果は、(-Zn)グループのマウスでは、骨から亜鉛を含めたミネラル分が溶け出している可能性が示唆された点です。その理由は、亜鉛不足を骨の貯蔵ミネラルから補うために骨を溶かす細胞(破骨細胞)の活性が高まったためと推測しています。

両グループのマウス大腿骨をICP法でミネラル分析し、(+Zn)グループのミネラルを基準値(1.0)として(-Zn)グループのミネラルデータを図示しました。血液のミネラル分析では、亜鉛は減少していましたが、他のミネラルは減少していませんでした。この結果は、骨が溶け始めている初期の段階を血液ミネラル分析では検知できないことを示していると思います。

ミネラル分の多い阿蘇の土壌で有機栽培された果実堂のベビーリーフには、亜鉛が多く含まれ、亜鉛が不足がちな現代食に必要な機能性野菜であると思います。

※写真は「第19回日本微量元素学会学術集会」での発表のひとコマ。

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